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更新日:2023/11/14(火) 公開日:2023/02/05(日)

新潟の注文住宅の土地探しで後悔しないための7箇条とは

新潟の注文住宅の土地探しで後悔しないための7箇条とは

注文住宅を考え始めると、最初に段階で悩むポイントである土地探し。

間取りを一から考えることができる注文住宅ならではのメリットとは裏腹に、土地探しも意外と簡単な話ではありません。

せっかく建物がよくても土地で後々、” こんなはずじゃなかった ” と後悔しないよう、土地から注文住宅を考えている方に必見の内容となっています。

土地探しは良い家を設計する基礎となる部分です。

失敗しないための7箇条をいっしょに確認していきましょう。

 

1. 建物のプランと同時に考えること

まずは建物と土地はセットで考えるコトが大事で、ここでは2つのポイントを解説します。

 

1-1.接道の方位にとらわれ過ぎないこと

まず接道とは、土地が道路に接している状態を指します。

この接道状況によって、土地の価値が大きく変わってくるぐらい大切なポイントです。

いい土地の代表格として、南向きの土地、東南の角地、と言われることがあります。

しかし大事なポイントの1つ目は、東南の角の土地・南向きの土地がもっともいいわけではなく、建物のプランをあてはめて初めて、自分たちの希望に合っているかどうかでいい土地かどうかがわかる、ということです。

建物では一般的に南側に大きな窓を設けて採光を確保します。

しかし南向きの土地では、南側に道路があるため外を歩く他人の視線に配慮して設計する必要があります。

外構エクステリアで目隠しを作るのか、もしくはインナーテラスで囲うような設計にしない限り、ずっとカーテンを閉め切っているという状況になりえます。

開放的な家を希望して窓も大きくとったのに、外からの視線が気になってカーテンを開け放つような開放感が得にくい、という話は南向きの土地でよくある失敗例です。

プランは土地の大きさ、接道状況、周辺環境によって大きく変わるため、南向きの土地でないとダメ、と決めつけず建物と同時に考えましょう。

 

1-2.北側の土地は悪いことばかりではない

一方、北側の土地はイメージとして、一般的に少しネガティブにとらえられがちです。

しかし北向きの土地にはメリットもあります。

1つ目が、坪単価が割安になる点です。

南向き・東南の角地に対して坪単価が割安になるため、予算重視で探している方は北向きの土地はおすすめです。

周辺の建物の配置状況によっては、日当たりが全く問題ないこともあるため、条件によっては安くていい土地であることも。

そして2つ目は、北側に玄関を持ってくることが多くなるため、日当たりがいい南側全面をリビングにすることができる点です。

北向きの土地の場合、ファサードと呼ばれる家の正面の外観が常に影になるため、パッと見の印象があまり良くないのですが、それはイメージにすぎません。

南向きの土地では、玄関を北側に持ってくると動線が悪くなり好まれないため、どうしても南側や東西に玄関を配置することが多くなります。

そうすると、せっかくの南側を玄関やホールでスペースをとってしまうことになり、リビングに取れる面積が減ります。

それに対し、北向きの土地は南面を自由に設計できるため、日当たりのいいリビングが設計しやすいです。

1-1で解説したとおり、周辺環境を考慮して建物プランを当てはめないと、ご家族の価値観にマッチしている土地かどうかを決めることはできません。

考え方、プランによっては北向きの土地もいい土地に変身することを知っておきましょう。

 

2. 掘り出しモノはほぼ存在しない

つづいて、土地に関しては掘り出し物は存在しない、というポイントで2つのことを解説します。

 

2-1.土地の掘り出しモノは一般に出回らない

土地探しはタイミングなどもあり、プロでも難しいところです。

また、既に土地を探している方であれば「なかなかいい土地がない」と悩まれている方も少なくないでしょう。

しかし、土地は掘り出しモノと呼ばれるような土地は、建築業者・不動産業者間で取引されることが多く、インターネットに掲載されるような形では出回らないことが多い

実際に大きな分譲地の話は建築業者へまず話がいき、条件がいい土地はモデルハウスの建築などを行って活用することが多いです。

地元の不動産情報に強い住宅会社であれば、このような情報を知っていることもあり、土地にこだわりたい方は不動産屋に直接交渉するのと同時に、住宅会社経由で土地探しをしてみるとよいでしょう。

まずは住宅会社へ土地で譲れない条件を伝えておき、急ぎでなければ半年程度待ってみてもよいでしょう。

また、住宅会社経由であれば1の章で紹介したように、建物のプランまで考えておすすめか否かの提案までしてくれるはずなので、「焦らない状態で住宅会社に希望条件を伝えて探すこと」が大事です。

 

2-2.80点なら合格点

土地探しで上手くいかない、もしくは1年以上迷っている方に多いケースは、100点に近い土地を待っていることが挙げられます。

土地探しはプロでも難しく、失敗したくないという気持ちもよくわかりますが、80点なら合格点と思って探さないとゴールが見えなくなってしまいます。

ただし80点の中でも、ご家族内でも妥協できないポイントを満たしていることが大事なので、条件をしっかり整理しておきましょう。

学区・日当たり・土地の大きさ・価格・接道方位など、土地には様々な見方がありますが、ここだけは譲れない要素だけでもピックアップしておくと住宅会社や不動産も探しやすくなります。

また、妥協できないポイントをクリアしている土地があり、時期や資金、ご家族のタイミングとしても購入を検討していい段階であれば、建物と同時にプランニングしてみることをおすすめします。

土地だけを見ていてもシックリこない、と思っていても建物のプランを当てはめてみると「意外といい」と感じることもあります。

土地だけでは80点でも、建物と合わせて100点に近づけていく仕事が住宅会社の任務です。

家づくりはそのような観点でも、ご家族のパートナーとして任せることができる会社を選ぶことが、いい土地にするための近道でもあります。

 

3.余計なコストが掛かりにくい土地を選ぶこと

3つ目の章では、土地代以外に余計なコストが掛からないために、知っておくといい見方を3つお伝えします。

 

3-1.分譲地は給排水工事費がかかりにくい

土地を購入する時点での給排水管の埋設確認は、最低限確認するべきポイントです。

例えば、駐車場だったような土地を購入する場合、平地で家を建てるにも問題が無さそうな雰囲気がしますが、給排水設備がきていない可能性があります。

また農地の場合も、農転(農地を家を建てることができる宅地へ変更する手続き)以外に、こういった給排水が整備されていない場合があるので注意が必要です。

おおよそ、相場から変に安い土地はこのようなリスクが潜んでいるケースが多く、安易に飛びついてはいけません。

例えば給排水管を土地に埋め込んで、家を建てるために整える費用相場としては、数百万円~となっています。

安い土地を購入した!と思っていても、追加費用が数百万単位で掛かってくれば結局高い買い物になってしまいます。

一方、同じように「擁壁」(ようへき)というポイントも忘れずに確認しておきましょう。

擁壁とは、土地に高低差がある場合、側面の土が崩れるのを防ぐための壁状の構造物のことです。

単純にブロックを積んで土が崩れないようにするような壁ではなく、土の重量・家の荷重などを支えるために頑強な壁を作らないといけません。

崖のような場所にある土地の場合、擁壁整備で数百万円~1千万円程度の費用がかかることも「普通」です。

そうでなくとも道路と高低差がある場合、擁壁を整備するか土地の高低差整備で追加費用がかかる可能性が高いため、住宅会社と購入前にしっかり話し合っておきましょう。

そういう意味では、家を建てる前提で整えられた分譲地は、このような追加費用がかかるリスクは少ないです。

土地は見かけの購入価格だけに気を取られないようにしましょう。

 

3-2.旗竿地の購入は慎重に

旗竿地とは、都市部を中心とした場所でよくある最低限の接道だけを確保し、手前の土地の奥の方に道路が伸びている土地のことです。

土地の形が、ポールに旗が付いているようなL字型をしていることから、「旗竿地」と呼ばれています。

価格が安いというメリットと引き換えに、デメリットが多いことが特徴です。

車の出し入れが縦列駐車になるため、車を日常的に使う方であれば少し面倒です。

かつ、売却の際にも売れにくいことや、周辺環境によっても左右されますが、日当たりがよくない場合が多いです。

個々での価値観や優先順位がありますが、価格重視の方以外は避けた方が無難でしょう。

 

3-3.地盤改良費用はあらかじめ見込んでおく方が無難

地盤改良費用は、地盤調査を入れて初めてわかります。

地名に水に関係する文字がある・ない等の話はほぼ参考になりません。

確かに川沿いなどは明らかに出やすい傾向があるものの、建物の重量や工法によっても異なり、事前に見積や精度を測定せずに算出することが難しいものになっています。

また、隣の土地では必要なくても、自分が購入した土地では必要になることもあり、予測不能です。

どうしても気になる場合は、購入前に実費で測定を行うことは可能ですが、売主の許可などが必要です。

そのため、初期の計画段階では地盤改良費用は基本的に掛かるものとして、全体の予算計画を組んでおくことをおすすめします。

地盤改良費用の相場は約30万円~となっていますが、一般的に多い地盤改良は50万円~100万円です。

地盤の種類や程度にもよりますが、簡易的な表層改良から、出現率の多い柱状改良、そして軟弱地盤向けの鋼管杭改良と大きくわけて3つの方法があります。

50~100万の価格帯は柱状改良の相場になっています。

万が一ではなく、だいたい掛かるものとして100万円の地盤改良費用は資金計画で考慮しておくと安心でしょう。

この予算を楽観的に考えていると、家づくりの途中で地盤改良費用が発生することになり、家のプランを小さく変更したり仕様のグレードを落とすようなことになりますが、これは意外とよくあるパターンです。

大方決まってから仕様を落とすのは大変なので、全体の資金計画の段階で余裕と先読みをした資金計画を立てておくことをおすすめします。

 

4.まとめ

    

建売を購入する場合は、イメージもつきやすいですが注文住宅ではなかなか難しく、土地探しはみなさんが多く悩むポイントです。

ただ、このような7箇条に注意して、住宅会社やハウスメーカーと共に土地探しをすすめていくと、思わぬ失敗はしにくいでしょう。

また、上記の解説のとおり、土地だけでなく建物とセットにした場合、最終的にいくらの予算になるのか、また、初期の段階で表面化していないリスクがどれだけあるのか事前にしっかりアテンドしてくれるような住宅会社を選びましょう。

土地探しとなると不動産屋さんに相談すると思いがちですが、失敗や後悔をしないための近道は、任せることができる住宅会社を見つけることとも言い換えられます。

皆さんの土地探しが後悔に終わらないよう、今回の記事を参考にしてください。